北海道のIR(カジノを含んだ統合リゾート)に関する考え方


 


 2019年1月21日、北海道が特定複合観光施設(Integrated Resort=IR、統合リゾートとも)に関する有識者懇談会を実施しました。
 そこではIR誘致の候補地として活動することになった場合に基本となる方針、考え方がまとめられ、資料として配布されました。
 その資料を元に当方が加筆してまとめましたので、参考にしていただけましたら幸いです。



1.北海道のIR基本コンセプト

IRの導入目的(期待される効果)
・国内外からの観光客の受け入れ拡大
 →2017年北海道の観光客数5,600万人/年。参考:シンガポール2ヶ所のIR来客数6,500万人/年。
・観光消費額の拡大
 →2015年道内客13,000円/人、道外客73,000円/人、外国人178,000円/人
  参考:シンガポールのIR設置後は観光消費額が1.8倍に増加(外国人に限定すると30倍)。
・観光需要の季節格差、地域偏在の解消
 →大型の
MICE[※1]施設を設けることで季節変動の少ない需要を喚起。
  ゲートウェイ機能を整備し、IRが北海道各地へ誘導する入口の役割を果たす
・良質な雇用の創出
 →多様なアクティビティ、エンターテインメントによる雇用の質の向上や活躍できる人材の多様化。
・少子高齢化による経済対策
 →IRによって北海道のブランド化を高め、人口減少に影響されにくいビジネスの確立。

[※1]MICE
 マイスと読み、Meeting(会議、研修)、Incentive(奨励旅行)、Convention(国際会議、学術発表)、Exhibition/Event(展示会、催事)の頭文字を取ったもので、大型で多機能を備えた会場のこと。身近な例でいうと、東京ビッグサイト、パシフィコ横浜、幕張メッセのような施設。



2.優先すべき候補地

検討のポイント

・国が求める要件(日本型IR)
 →MICE施設は国を代表する規模であること。
  国内外との交通の利便性が良く、設置したIRに高い経済効果が見込めること。
  IR区域の土地活用についてオープンアクセスで誰でも知ることができる透明性を確保されていること。
・IR事業者(海外オペレーター)の関心度/地元の反応
 →
釧路市:道への事業提案数0件、事業者5社が現地視察/生活支援に関する先進的な取り組みを行っている。
  
苫小牧市:道への事業提案数8件、事業者6社より具体的な事業提案/セミナー実施で900名の市民が参加、11,000人の反対署名。
  
留寿都村:道への事業提案数1件、事業者6社と接触/直接的な反対の声は出ていない。
・北海道にふさわしいIR
 →MICE施設:宿泊、エンターテインメント、ショッピング施設などを一体的に整備。
  宿泊施設:利用者の幅広いニーズにあったもの、また北海道らしい自然志向の滞在施設。
  ショーケース機能:北海道を体験できる施設やオプショナルツアーの提供。ナイトライフの充実。
  ゲートウェイ機能:多様な目的を持つ観光客を道内各地へ適切に送客するシステムの構築。

 上記3つの検討ポイントを現在IR候補地となっている3地域(釧路市、苫小牧市、留寿都村)に照らし合わせてみると、交通の利便性ならびにIR事業者の関心の高さが突出している苫小牧市が優先候補地とするのが妥当。
 2017年の経済効果予測によると、苫小牧にIRが設置された場合、年間訪問者数860万人、施設全体の売上高1,560億円と試算。



3.社会的影響対策の方向性

IRの導入による課題(懸念される影響)
・カジノ施設の管理
 →
機会の限定:国内設置数3ヶ所、カジノはIR総床面積の3%が上限。
  
誘客の規制:広告、勧誘規制、コンプ[※2]規制。
  
入場規制:入場料6,000円、入場回数は週に3回かつ4週で10回が上限、マイナンバーや生体認証等による管理。
  
施設内の規制:貸付規制、ATM設置規制。
  
依存の相談、治療:相談窓口の設置、本人や家族の申告による利用制限。
・ギャンブル依存問題
 →依存症に対する理解と正しい知識の普及、啓発によって問題を未然に抑止する(情報弱者にも依存症のリスクがある)。
  軽度〜重度の症状については段階に応じた支援を実施。
  北海道は広いため、広域支援体制を整えることが肝要。
  ギャンブルを遠ざけても、当人の起因を見つけて対処しなければ、本質的な解決にはならない。
・青少年の健全育成
 →未成年の施設入場排除、広告や勧誘の規制。ギャンブル依存に関する知識普及、教育等の施策。
・マネーロンダリング対策
 →IR事業者のバックグラウンド調査の徹底。厳格な免許制度。
  入場者の管理による反社会勢力の排除。
  一定額以上の現金取引の届出。顧客指示による送金口座を本人のものに限定。
  カジノチップの持ち出し、譲渡規制。
  カジノ管理委員会(内閣府の外局)を2019年7月に発足させ、IR事業者を審査。
・治安の悪化、犯罪の増加の懸念
 →IR事業者に風紀を維持するための施策を提示させ、コストを負担させる。
  設置地域の住民はIRに関する情報、知識を持ち、環境変化に対する抵抗力を身に着ける必要がある。

[※2]コンプ
 コンプリメンタリー(Complimentary)を略したもので、カジノで一定以上の規模で遊ぶプレイヤーに対し、無料で提供されるサービスのこと。飲食にはじまり、宿泊代や交通費などのサポートを得られる場合もある。



4.まとめ

効果の最大化
 1.北海道の特性を活かしたアジア随一の統合型リゾートで、国内外の観光客を飛躍的に増加させる
 2.富裕層を主要ターゲットに季節、地域偏在問題に対応した観光を創出する
 3.人材育成、多様な人材活用などにより、新たな雇用を地域経済の発展につなげる
 4.IRを拠点とした広域周遊、施設における道産品の活用促進、地域への波及効果を高める


影響の最小化
 1.科学的で体系的なギャンブル依存症対策を進め、問題を抱える人を少なくする
 2.IR事業者が責任あるゲーミングを徹底し、カジノによる新たなリスクを最小化する
 3.IR周辺地域の急激な人口増に伴う社会的要請(医療、福祉、教育など)に対応する
 4.IR設置に伴うインフラ整備や社会環境変化に対応する費用負担を自治体とIR事業者で協議する



全体を通して(当方の感想)

・北海道の観光は季節、天候による影響を大きく受けやすいため、そういった原因で損失を受けづらいIRは非常に相性が良いと思われる。
・将来の急速な少子高齢化を見据え、北海道のブランド力を世界水準に押し上げることで、少数精鋭でも経済が維持できるような仕組み作りを早い段階で行う意義があると感じた。
・誘致反対派のテーマが「ギャンブル依存症」ばかりに特化していて、IRの全体的な議論の幅を狭くしているという意見が出ていた。
・IR=カジノ=未曽有の施設が生活様式に変化を及ぼすことに不安に感じているものの、話題に上がりやすいギャンブル依存症を盾にして反対している人も多いと推測される。



本文の無断引用、転載を禁じます。

2019年1月22日
カジノパラダイス代表
 高橋 伴人




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